北九州(最終話)

魚住酒店は門司港駅前の賑やかなところからちょっと奥に入った坂道の途中にある。
ガイドブックなどで「角打ちのお店」と紹介されるほど有名なところではあるが、
それはま、お酒好きが行く場所かな(^_^;) 

店内を覗くとお客は誰もいなくて、女将さんと近所のお姐さんが雑談中。
「飲んでくん?」「ハイ」
「何飲みよる?ビールかいの?」「イエ、2人とも日本酒で」
「ほー、若いのに日本酒とは嬉しいなー(^◇^)」
裏が白いチラシを小さくきった紙の上に、
お豆腐が入っていただろう小さなプラスチック容器の中に
はじっこを綺麗に処理してある枝豆が出てきた。
とりあえず2人とも女将さんお薦めの魚住オリジナル純米吟醸


しばらくするとお買い物帰りっぽいご近所のおじいちゃまが来店。
もの静かなお客様で、しばらくの間は女将さんの門司港歴史の話しを
わたしたちも静かに聞き入ってる状態。そうこうしてると、
小さな茶杯の中にカニみそかつおぶし乗ったのが出てきた!
これうまーい!!まさに酒の肴。
ここから静かなおじいちゃまと少しだけ距離が縮まってきて、
お話聞くとなんと戦前船乗りさんでシンガポールにも寄港されたことがあるんだって、
ここでわたしたち一気に繋がってしまいましたのです。
お話盛り上がった。奥様が待ってるからと先にお帰りになりましたが、
「あ〜今日はようしゃべって飲んでいい酒やった!(^◇^)」と
言ってくださりました。これも素敵なご縁ですね。
今までにないくらい本当に本当に幸せな旅でした。